はじめに
「カスベ(エイ)」は、居酒屋では定番の唐揚げメニューですが、
**「アンモニア臭がありそう」**と家庭では敬遠されがちな魚です。
しかし実は、正しい下処理さえすれば臭みは一切なし。
フグの唐揚げにも負けない、上品でコリッとした食感が楽しめます。
今回は、和食専門調理師の現場で実践している
「アンモニア臭を完全に消す下処理」と、サクサクに仕上げる衣の黄金比を、
家庭でも失敗しない形で詳しく解説します。
材料(2人前)
主材料
- カスベ(切身)……200g
※軟骨が多い部分もそのまま使用OK - 片栗粉……大さじ3
- 揚げ油……適量
下味(和食の黄金比)
- 醤油……大さじ1
- 酒……大さじ1
- 生姜(すりおろし)……小さじ1/2
※臭い消しの最重要ポイント
プロ直伝!臭みを完全に消す下処理(最重要工程)
カスベの唐揚げは、下処理が味の9割を決めます。
ここを丁寧に行えば、臭みは一切残りません。
① 塩と酒で揉み洗い
カスベの切身をボウルに入れ、多めの塩(豪塩)を全体にしっかり揉み込みます。
この工程で、余分な水分と一緒にアンモニア臭の原因物質を浮き出させます。
② 水洗い&ぬめり取り
塩を水で洗い流した後、
包丁の刃先や背を使って、表面のぬめり・汚れを丁寧に削り落とします。
👉 この「物理的に落とす」工程が、
臭みを根本から断つ最大のポイントです。
③ 水気をしっかり拭く
軽く水で流したら、キッチンペーパーで水分を完全に拭き取ります。
水分が残ると、揚げた時に油跳ね&ベチャつきの原因になります。
④ 生姜でマスキング
下味の材料(醤油・酒・生姜)をすべて混ぜ、
カスベを10分ほど漬け込みます。
生姜の香りが、わずかに残る臭いまで完璧にマスキングしてくれます。
サクサク衣の秘密|カスベ唐揚げの作り方
① 片栗粉をまぶす
下味を軽く切り、カスベに片栗粉をまぶします。
※衣をつけすぎると油切れが悪くなるため、
余分な粉はしっかりはたき落とすのがプロのコツ。
二度揚げで仕上げる!絶品食感の黄金温度
① 一度目(170℃)
揚げ油を170℃に熱し、
カスベを3〜4分揚げます。
👉 中まで火を通すのが目的なので、色づきは薄くてOK。
② 休ませる
一度油から上げ、1分ほど休ませます。
この間に内部の水分が外へ移動します。
③ 二度目(180℃)
油を180℃に上げ、30秒ほど一気に揚げる。
衣の水分が完全に飛び、
カリッと軽く、油を吸いすぎない仕上がりになります。
まとめ|プロの揚げ物テクニックは応用自在
今回ご紹介した
- 生姜を効かせた下味
- 二度揚げの温度管理
この2つのテクニックは、
カスベだけでなく
- イカの唐揚げ
- エビの唐揚げ
- 鶏の唐揚げ
- 白身魚のフライ
など、あらゆる揚げ物に応用可能です。
ぜひご家庭でも、
居酒屋クオリティの「臭みゼロ・サクサク唐揚げ」を楽しんでください。

